このページでは外付けカードリーダー不要でスマートフォン用アプリから電子申告(e-Tax)が可能なクラウド会計ソフト(freee / マネーフォワードクラウド確定申告)を紹介しています。
新型コロナウイルスの感染が拡大している状況のなか、昨年に引き続き、2021年度(2020年分)の確定申告期間が1ヶ月間延長されました。
感染予防の観点から税務署へ直接提出しに行くことに抵抗がある人も多いでしょうし、国税庁のe-Taxシステムの簡略化や会計ソフトのe-Tax周りの機能アップデートが行われているので、今年は電子申告(e-Tax)の利用を予定している人はかなり多いのではないでしょうか。
また、2021年の確定申告からは青色申告特別控除のルールが変更され、電子申告でないと控除を満額(65万円)受けられなくなりました。
確定申告のデジタル化に関する意識調査(弥生株式会社)
弥生シリーズを提供している弥生株式会社が実施した『確定申告のデジタル化に関する意識調査』の結果をみてみても、今年は青色申告者の4割弱が電子申告を予定しているとのこと。

昨年電子申告を利用したと回答した人は26.5%ですので、1年で12.4%も増加しています。
前述したように電子申告をするメリットが大きくなっているので、利用したい人が増えるのは当然のことでしょう。
一方、電子申告をしないと回答した人はどのような理由からなのでしょうか。弥生株式会社の調査結果をみてみると、
● ICカードリーダーを買いたくないから:32.9%
● 紙での提出に慣れているから:31.5%
● マイナンバーカードを持ちたくないから:26.2%
とのこと。
最も多い理由が『ICカードリーダーを買いたくないから』となっています。
電子申告をするにはマイナンバーカードを読み取るための外付けのICカードリーダーが必要になります。
参考:e-Taxでの確定申告にオススメのマイナンバーカード対応ICカードリーダー/ライターについて
確かに外付けICカードリーダーを別途購入することに抵抗があるのは理解できます。電子申告する時以外に活用方法もなさそうですし。
ですが、2021年1月にfreeeが、2021年2月にはマネーフォワードクラウドが外付けカードリーダー不要でスマートフォン用アプリから電子申告できる機能を搭載しています。
freee(フリー)

freeeの特徴
- 別途電子申告アプリをインストールする必要あり
- NFC対応スマートフォンが必要
- PCからの電子申告にも対応(※外付けカードリーダーが必要)
マネーフォワードクラウド確定申告

マネーフォワードクラウド確定申告の特徴
- 1つのアプリで電子申告まで完結可能
- NFC対応のスマートフォンが必要
- PCからの電子申告には非対応(※電子申告用データのエクスポートは可能)
クラウド会計のスマートフォン用アプリの機能は大幅進化中
どちらのアプリもマイナンバーカードを読み取る機能(NFC対応)が付いたスマートフォンが必要になります。
これまでクラウド会計ソフトのスマートフォン用アプリではfreeeが機能的に一足先を走っていたのですが、2020年から2021年にかけてマネーフォワードクラウドのスマートフォン用アプリがフルリニューアルされ、機能面が大幅進化しています。
管理人が知る限りでは現時点でスマートフォン用アプリから日々の仕訳~確定申告書の作成~電子申告まで完結可能なサービスはfreeeとマネーフォワードクラウド確定申告のみ。
freeeは別途電子申告アプリをインストールする必要があるのですが、マネーフォワードクラウド確定申告は1つのアプリで電子申告まで完結できるので、その点では使い勝手が上回っているといえるでしょう。
ですが、freeeがPCからの電子申告に対応しているのに対し(※PCからの電子申告はカードリーダーが必要)、マネーフォワードクラウド確定申告はPCからの電子申告には対応していません(※電子申告用データをエクスポートし、国税庁のサイトからの電子申告は可能)。
ちなみに弥生に関してはスマートフォン用アプリからの電子申告には未対応、PCからの電子申告には対応しています。
参考:ソフト上から直接e-Tax(電子申告)が可能なクラウド会計ソフトについて
外付けのICカードリーダーを買いたくないから、との理由で電子申告をためらっていた人はぜひfreeeとマネーフォワードクラウド確定申告のスマートフォン用アプリの利用を検討してみてはいかがでしょうか。