個人事業主として活動していくにあたって『経理作業』は絶対に無視できないタスク。正確な経理作業に支えられてこそ、継続的にビジネスを持続していくことが可能になります。
ですが、経理に時間をかけすぎて本業がおろそかになってはまさに本末転倒。有限である貴重な時間は出来る限りビジネスにつぎ込みたいものです。
つまり個人事業主の経理処理はできる限りシンプルかつ効率的なスタイルにした方が良いのは間違いないということ。
私も実際に実行していたのですが『立て替え払い』を上手く利用すると経理がシンプルになって大分に楽になります。(※売上が銀行口座への振り込みのみの人に効果的な手法ではありますが)
実際にどういった処理をするのかというと事業用の経費を個人のお金から支払い、その際の処理を『事業主借』として貸方に記帳します。下記のような感じですね。
【個人のお金で建て替えた場合の仕訳例】摘要:プロバイダ代金
借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
---|---|---|---|
通信費 | 4,800 | 事業主借 | 4,800 |
個人のお金で経費を立て替えることによって、現金のやりとりがなくなり現金出納帳が必要なくなります。
個人事業の場合は事業のお金と個人のお金を明確に区別するのが難しく、現金出納帳の残高が合わないケースが多いのでこれを省ける点はメリットが大きいかと。
自宅を事務所代わりにしている人は家賃の一部など個人の口座から引き落とされている分(家事関連費)も上記の仕訳例のように『事業主借』で処理出来ます。
立て替えたお金を精算する場合は、
【立て替え経費を精算する場合の仕訳例】摘要:個人の立替分
借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
---|---|---|---|
事業主借 | 4,800 | 普通預金 | 4,800 |
上記のように借方に『事業主借』と記帳し処理します。
個人の生活費など、銀行からお金を引き出す際は全て事業主貸で処理する、と覚えておくと良いでしょう。
私の場合は月末に生活費と立て替え経費の精算をまとめてやっていましたね。
ちなみにこの立て替え払いのやり方は法人になっても応用出来ました。
法人の場合は『短期借入金』という仕分けになりますが、考え方は一緒です。
この立て替え払い方式は私が実際にやってみて、経理処理の簡易化に大いに貢献していると実感した方法ですので、売上が銀行振込の個人事業主やフリーランスの方はぜひ実践してみることをオススメします。